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Six Sigma でおつかれさまでした [Six Sigma]

10月から足掛け4ヶ月、亀の子の歩みで取り組んできたSix Sigam Practicum(提携企業の現場における現実のオペレーション課題にSix Sigmaのノウハウを実際に適用し、問題解決を図るプロジェクト)がようやく終了しました。

いちおう社外秘のプロジェクトなのでその中身をこちらで公開することはできないのですが、提出したレポートに対しては、私の指導担当社員であるウェインからもまずまずの評価をいただくことができました。

事前に予想したとおり、言葉の問題で相当苦労はしましたが、個人的にはこの授業、以下の点で特に実りあるものだったと思います。

①授業で学んだツールを実務(リアルシチュエーション)に落とし込み、実用レベルへと昇華できた

今回は高度な統計ツールを使うところまでには至りませんでしたが、プロジェクトの各段階における問題定義、分析、測定等の各ツールを実際に用いることにより、問題点の簡潔な整理や蓋然性の高い分析ができたのではないかと思います。

②Six Sigmaを全社的に採用している企業における実際の取り組みを経験することが出来た

企業内の諸問題のデータベース化、それに対するシステマティックな対応プロセス、各種ソリューションや進捗状況のナレッジマネジメント等の取り組み、そのいずれも私の派遣元の会社ではまだまだ未対応の領域であり、非常に参考になりました。

③10回近い工場への訪問を経て、アメリカ企業のカルチャーを体感することが出来た

アメリカ企業のカルチャーとひと口にいってもNYのウォール街からカルフォルニアのシリコンバレーまで色々ですが、やはりその年齢、性別、人種におけるDiversityはアメリカならではだと思うし、各個人における業務や上司に対するスタンスの取り方は日本とは根本的に異なるものであり、非常に興味深い人間観察を行うことができました。

そして何よりも、このアメリカの地で誰の力も借りずに、最初から最後まで自分ひとりでプロジェクトをやり終えた、という大きな充実感を感じることができました。やっぱりこのプロジェクト形式の授業というのは、MBAならではのひとつの醍醐味と言えるのではないでしょうか。私は夏休みのインターンを経験していない為、余計にそう感じました・・。

IMGP1858.jpg

また、このプロジェクトを無事に終えることが出来たのもひとえに、私のダメダメな英語にも根気強く付き合ってくれ、常に真摯な態度でプロジェクトをサポートしてくれたマッチョガイ・ウェインのおかげです。世話になったお礼に日本から持ってきた「闘魂」Tシャツをあげてきました。ありがとう、ウェイン!
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日本発祥のオペレーション用語 [Six Sigma]

私が「Six Sigma Practicum」のプロジェクトの打ち合わせでプロジェクト提供元の会社の工場に行くときは、基本的には私のプロジェクトに関連する生産ラインの現場で打ち合わせや質問をするのですが、私の持参した資料等について話を聞く場合はウェインのオフィスに行って話をすることが多くなります。

ウェインのオフィスは工場内の一角にあり、ウェインともう一人の社員で一室を贅沢に占有している感じです。で、ウェインはプロセス改善担当でブラックベルトの保持者ということもあり、机の傍の本棚にもシックスシグマやその他オペレーション改善に関連する書籍が並べられているのですが、その中で面白かった一冊がこれ

Gemba Kaizen: Collaborating for Change (Collaborating for Change)

Gemba Kaizen: Collaborating for Change (Collaborating for Change)

  • 作者: Masaaki Imai, Brian Heymans
  • 出版社/メーカー: Berrett-Koehler (Short Disc)
  • 発売日: 2000/07/18
  • メディア: ペーパーバック

「GEMBA KAIZEN」(笑)

KAIZEN、KANBANといった日本発祥のオペレーション用語はアメリカでの授業や実際の製造現場でもかなり一般的に使用されており、いまさら違和感はないんですが、「現場=ゲンバ」が「GEMBA=ゲムバ?」になるのは何故なんでしょうかね?英語と日本語の発音の違いなのでしょうか?にしてもいちおう日本語がオリジナルなんだから、多少の発音の違いはあれど原語に忠実に訳してもらいたいものです・・(発音学的?にこれで正しい、ということならすいません・・)。青島刑事風に言うと、

「事件は会議室で起きてるんじゃない、GEMBA(ゲムバ)で起きてるんだ!」

になりますからね・・あれ、むしろちょっとかっこいい?

日本発祥のオペレーション用語では、他にもトヨタ発の「5S」、即ち「整理・整頓・清掃・清潔・躾」が有名ですが、これはMBA(というかアメリカ)では「Separating, Sorting, Shine, Standardizing, Sustaining」と訳されて教えられます。ちなみにスコットは去年、この5Sを教えている時に生徒の一人から

「これは日本から来た言葉だろ?日本語では正式にどういうの?」

と質問され、

「いや、知らん」

と身も蓋も無い回答をしていました・・・(そこは知っとけよ!)。

その他、「Poka-Yoke」、つまりポカ(=ヒューマンエラー)を避ける為の装置、という用語の説明のときにもスコットが

「ポォカァ~ヨォケェ~」

と大真面目な顔で発音してたのもややウケました(笑)

あとは、日本人である私がアメリカの工場のおばちゃんに「KANBAN」の意味を説明されたこともありました。

おばちゃん;「KANBANっていうのはね・・」

私の心の声;「いや、知ってるから・・」

まあ、南部の田舎に住んでるアメリカ人の日本に対する知識なんてそんなもんでしょうけどね・・。




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形式知と暗黙知 [Six Sigma]

2回目の訪問から経過報告を放置していた「Six Sigma Pracicum」のプロジェクトですが、いちおう淡々と進行中であります。既に工場への訪問回数は10回近くになりましたが、まだまだプロジェクト完成までの道のりは長そうですね・・。

そんなある日、私のプロジェクトのアドバイザーであるウェインから、今度、私のプロジェクトに関係のある話で社内でミーティングがあるから来る?と誘われたので、ホイホイと顔を出してきました。

ミーティングの開催者であるウェインの他には生産計画担当のおばちゃん(正社員)、工場の生産ライン責任者のおばちゃん(正社員)、生産ラインでいつも働いてるおっちゃん(パートタイマー)という、非常にリアルなメンツ(笑)による会議でした。

このメンツにおけるウェインの立ち位置というのは、別に管理者や上司といった上位の立場ではなく、あくまで生産プロセスの改善担当という専門職的な立場であり、参加者の中での序列というのは特に無いようです。

で、今回も生産ラインのあるプロセスにおける問題をどう解決するかという話になったのですが、まず口火を切ったのが生産計画担当のおばちゃん。

「あたしゃ頑張ってやってるよ?あたしの仕事に何か問題があるってのかい?」

いきなり自己防衛全開です。ラインのおっちゃんも

「オラだってちゃんとやってるべ!」

とバリバリの南部訛りで負けじと自己防衛開始。おいおい、この会議レベル低いな~と思っていたところ、ウェインがそんな会話をさえぎって、

「うんうん、じゃあまずは何が問題になってるのか考えてみよう。う~ん、じゃあまずはSIPOC分析をやってみようね」

と仕切り始めます。おっ!SIPOC分析って去年授業でならったやつじゃん!と、知ってる知識が出てきたことに嬉しくなる私。SIPOC分析とは「Supplier,Input,Process,Output,Customer」の略で、生産ラインの活動ををこれら5つのフェーズに分けて構造化し、問題点を探しやすくするという基本的手法です。

「まずProcessの一番目は生産計画だよね・・」

とホワイトボードに図を書き始めるウェイン、すると

「違うわよウェイン、そのまえに~のプロセスがあるでしょっ!」

と、さっきまでは単なる自己防衛マシンと化していたおばちゃんも、プロっぽい意見を述べ始めます。

その後、会議は二時間ほど続きましたが、よくある日本の会議みたいに途中から「あれ、ところで今日ってなんの話してたんだっけ?」みたいな脱線もすることなく、それなりに締まったアウトプットを出して終了することが出来たっぽいです。

今回、ちょっと参考になったのは、今まで机上の空論(?)と思っていたオペレーションの授業での知識・理論というのが実はけっこう現場で使われていた、というか、ウェインのような改善担当の人間によって積極的に使いこなされていた、ということです。

それも「実はこの理論を用いれば解決可能なのですっ!」みたいに大上段に振りかざすのではなく、マギー司郎がシルクハットから鳩を出す時のような(そんなの見たこと無いけど・・)気軽な感じで理論を実践している姿に、目から鱗、というか、肩の力が受けた気がしました。

私は今までこのプロジェクトの最終目的は、工場の誰もが思わず唸るようなすばらしいソリューションを提案することだと思っており、そのせいで同時に、私のような外部の人間、工場の業務のド素人の人間が現場のベテランの人達をうならせるようなソリューションを考え付くことがつくのだろうか?という、かなり懐疑的というか自信に欠ける部分がありました。

おそらくそれは、プロセス改善担当という専門職として、ラインのベテランの人間を差し置いて改善提案を立案しなければならないウェインの立場と少なからず重なる部分があるのではないかと思うのです。

しかし、ウェインの今回のような仕事振りを見ていると「これが答えだっ!」みたいな一球入魂的な答えを自分独りで考え出すということなのではなくて、とにかく自分の知っているノウハウ、ともすれば机上の空論で終わりかねない理論や知識を現場で実践してみることで現場の潜在的な情報を引き出し、ベテランの職人では成し得ない方法論によってソリューションを導き出しているのではないだろうか、という考えに至りました。

グリーンベルトは持っているとはいえ、前職でオペレーション分野での経験が無く、MBAという場で現在進行形でオペレーションを学んでいる私は紛れも無くペーパードライバーであるわけですが、それでも、仮免許でいいから路上(実践の場)に出て実践経験を積んでみるということ、結果を出すことを第一義の目的とするのではなく、学んだことをとにかく試してみて、そのフィードバックを自分のものとすることがこの「Six Sigma Pracicum」という授業の真の目的なのではないかと思いました(普通、シラバスに授業のobjectというのは明記されてるはずなのだけど、スコットはこの授業ではシラバスを作っていないのです・・)。

Six Sigmaにおいて使われているツールやコンセプトの殆どは実は日本の製造業の現場から生まれたものなのですが、どちらかというとそのようなノウハウを暗黙知(職人のカンとかベテランの技というような、職場での共有が難しい情報)として封じ込めてしまう日本と違い、アメリカというところはそういった暗黙知を形式知化(=マニュアル化等による知識の共有化)するKnowledge Managementが非常に得意な国であり、Six Sigmaというのもその形式知化の最たるものではないかと思うのです。

だから、アメリカでは形式知の実践、というものが非常に重要になってくるのだと思います。SIPOC分析にしても、勿論それだけで「これが答えだっ!」というような重要なDecisionを下せるには至らないけれども、Decisionの為の判断材料の一部とは成りえます。しかし、そのような判断材料の長期的な蓄積こそが現在のトヨタやGEのような高品質、低コストというSustainable Competitive Advantageを生み出す源泉となっているのだと思います。

まずい、文章が長すぎて自分でも何を言ってるのか訳が分からなくなってきたので今回はこのへんで・・・。


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ボトルネックを探せ!! [Six Sigma]

前回、初めて先方のクライアントと顔合わせした「Six Sigma Pracicum」の授業ですが、先週は2度、先方の工場に足を運びました。

私のプロジェクトを面倒見てくれるのはウェインという20代後半くらいのマッチョな青年で、私のつたない英語にもいやな顔ひとつせず、プロジェクトに関してもしつこいくらい詳しく、丁寧に説明してくれる、非常にナイスな青年です。

一回目の訪問では、まず最初に工場全体を案内してくれた後、私が改善を担当することになるラインの責任者を紹介してもらい、その後、プロジェクトについて一時間ほど説明を受けます。

一通り説明が終わった後、ウェインが

「ところでハイペリオンはなぜWake ForestのMBAを選んだの?」

と、いきなり入試面接官のような質問をしてきます。

「え?なぜって!?・・・いや、まあ、少人数制なところとか、カリキュラムが厳しいところ・・かな?」

「ふ~ん・・。あと、ハイペリオンの今期の時間割はどうなってるの?」

「え?時間割!?・・え~と、授業は基本的に午前中に入ってるから、午後は特に・・」

「ハイペリオンは、週何時間くらいこのプロジェクトに時間を割けるかな?」

「え~と、え~と・・・」

あまり少なく申告しても白けられるかもしれないし、かといってあまり大風呂敷を広げてもいけない・・

「う~ん、多分、週6~7時間くらいは大丈夫かな・・?」

「そうか、じゃあまあ、工場には基本的に毎週来られるってことだね?」

え、毎週行かなきゃいけないの?

「え~と、午後は授業無し、週6~7時間はOK、と・・・」

そんなことをつぶやきながら、手帳になにやらメモをしています。

なんだか、大学生のときのバイトで、シフト作成担当の社員に無理やりシフトを入れさせられたときのような、徐々に外堀を埋められつつあるな・・という、目に見えないプレッシャーを感じたのですが、気のせい?

その後、もう一度工場内のラインを見に行きます。

今回のプロジェクトの概要なのですが、ある部品の仕掛品につき、その仕掛品が最終的な製品となるまでに5回、人の手でそれらを運ばなければならないプロセスが存在し(つまり、仕掛品が滞留しているポイントが4箇所ある)、その運搬回数がライン全体で一日約1200回くらいある。この回数を40%削減するにはどうすれば良いか、みたいな感じのものです。

最初にこれを聞いた当初は、なんか簡単そうなプロジェクトだな~、作業の動線とかを観察して改善提案すればいいのかな~?とか軽く考えてたのですが、当然どうやらそんな生易しいものではないようです。

今回の仕掛品は最終的に十数種類の異なる製品に加工され、どの種類を一日幾つ製造するか、という生産計画は、受注状況に応じて日々異なる、ということらしいです。

先週2回目の訪問ではその生産計画を立ててる担当者に2時間ほど話を聞いたのですが、日々の受注データをアクセスから引っ張り出してエクセルでピボットテーブルを作り、それを社内の専門ソフトウェアで処理して十数種類の製品の生産数をなるべく平準化する・・みたいなことを毎日やっていて、この生産計画の最適化と仕掛品の滞留箇所の最適化を同時に実現しなければならない、みたいな話をされました。

え~と、なんというか、まさしくMBAのオペレーションのケースに出てくるようなカオス的な状況で、サービス業出身の自分には何がなんだか分からないのでありますが・・。

上記の生産計画を立てる段階の作業には何種類ものこの会社独自の指標が出てくるのですが、そもそも今回のラインの製品自体が業務用の、非常にマニアックな製品な為、そういったような指標はおろか、最終製品自体がいったいどのような用途に使用されるのか、どんな会社が購入しているのか、といったことすらいまいち理解できておりません・・(分からない箇所はその都度、質問するようにしているのですが、それでも分からない箇所が多すぎてついていけない・・)

もちろん、あちらにとっては実際の仕事の話なので、こちらも分かりませんでは済まされないのですが、とりあえずは彼らのビジネス、製品をもっとよく理解するところからはじめなければいけないな~と感じています。しかし同時に、おそらく年内には終了させなければならないプロジェクトなので、スピードも必要なわけで、どうにもこうにも今のままではまずい状態です。

正直、Mini1は試験やら提出物やらが諸事情により少なめだったのでけっこうラクだったのですが、その分、Mini2にすべてツケが回ってくるせいで、年末まではまた少し厳しい日々になりそうです・・。

そういえば、この工場からの帰り道の途中にKrispy Kremeの生産工場(スーパーとかに卸す用のドーナツを作ってる工場かな?)があるのですが↓

その敷地内にこのようなものを発見しました↓

krispy Kreme University???

マクドナルド本社にハンバーガーエリート?養成の為の学校、ハンバーガー大学があるというのは有名な話ですが、まさかKrispy Kremeにもそのようなものがあるとは・・・。

取得学士は「BD (=Bachelor of Doughnut)」になるのでしょうか?なんだかよく分からないけどとにかく楽しそうな大学です。卒業後は確実に体重激増してそうですが・・・。

くそっ、Wake Forestなんか入らずにこっちに入っとくべきだったな・・・なんて思わず愚痴りたくもなる、とある晴れた日の午後でした。


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工場に行こう! [Six Sigma]

先日、今学期履修科目のひとつである「Six Sigma practicum」という実習科目にてアサインされたプロジェクトの打ち合わせのために、Winston-Salemにある某企業の工場を訪問してきました。

前にも少しお話しましたが、この授業はビジネス改善ツールであるシックスシグマのDMAIC(Define, Major, Analyze, Improve, Control)というプロセス改善ツールを実際の企業のオペレーション現場にて実践するというものです。

そしてこの授業できついのは、チームベースではなく完全に個人ベース、つまり自分ひとりでプロジェクトをやり遂げなければならないということで、実際のクライアントの現場に足を運び、問題点をインタビューし、改善提案を行い、その効果を計測する、といったプロセスを全て一人で、しかも英語で行わなければならないことです。

よくありがちな「クライアントとの英語でのやり取りはアメリカ人チームメイトに任せて、自分はもっぱら分析を担当しまっす」なんていう逃げ場所が今回はどこにも存在しないわけです。

そして、一応グリーンベルトは取得したとはいえ、まだまだシックスシグマ見習いのレベルであり、しかもサービス業出身な為、工場なんてこの間ケンタッキー州を旅行したときに行ったワイルドターキーの工場くらいしか見たことのない私が、製造業の生産現場を改善しようというのです(しかも英語で)。

しかも私は寡聞にして知らなかったのですが、そのクライアントの企業というのもそこらのおっちゃんが経営してる町工場なんてものではなくて、FORTUNE Global 500 World's Most Admired Companiesという、フォーチュン誌が選ぶ世界の企業ベスト500というランキンクにも入っている、れっきとした世界レベルのエクセレントカンパニーらしいのです(ちなみに日本にも工場があるらしい)。



そこの工場の生産現場を小生ことミネルヴァの梟がコンサルティングを行い、改善を行うと。

・・・。

う~ん、どう考えても無謀なんですけど・・・。

とはいいつつ、勿論今更やめるとも言えません。とにかくやるしかないということです。

ただ、英語でのコミュニケーションにははかり知れないくらいの不安は感じるものの、このような大物?プロジェクトを全て自分ひとりで手がけられるということに対しては、実はかなりのやりがいも感じています。

アメリカ人が多数派を占めるチームでのプロジェクトでは、どうしても彼らにイニシアチブを握られてしまい、自分のイメージするものを形にすることがとても困難です(英語が下手なせいで自分の意思を伝えきれない自分自身の責任なんですが)。

一度くらいは、このような実戦形式で自分自身がやりたいことをやりたいように試してみることによって、自分自身の本当の力を試してみたい、という気持ちは実は前から持っていました。

もしプロジェクトに失敗してもせいぜい成績が悪くなるだけのこと(いや、もちろんクライアントの企業には迷惑をかけないように精一杯努力しますが)。事実上のノーリスクという環境の中で、自分の持てるビジネスセンス&スキルを思い切り出し切っていきたいと思っています。

・・・というよりもよく考えてみたら、私が卒業後に会社に帰ったら、直後に海外事業所に行かされる可能性もゼロではないわけで、そうなったら今以上の難易度とリスクを背負って働かなくてはならないわけです。MBAホルダーとして当然それくらいのスペックは求められるでしょう。そう考えると、今からこの程度のハードルでぶつくさ言ってるわけにもいかないわけで・・・だとすれば、やっぱりこの程度のプロジェクトはさくっと終わらせて、次の自信に繋げる、くらいの気概でいきたいと思います!

(このプロジェクトについてはクライアントとの初顔合わせ、その後の進捗状況等についても、また進展あるごとに報告していくことができればと思っています)


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シックスシグマ・グリーンベルト資格試験に合格! [Six Sigma]

先日帰宅して郵便ポストを見ると、「折り曲げるべからず」と大きく書いてある封筒が真っ二つに折り曲げられて入っていました(怒)。差出人がASQ(アメリカ品質保証協会)と書いてあったので、もしや・・と思い開封してみると・・・

先月受験したシックスシグマ・グリーンベルト試験の合格証書でした!

・・・といっても、この試験(資格)についてご存知の方は殆どいらっしゃらないと思うのでざっくり説明すると、「男は黙ってシックスシグマ」の回で紹介したように、シックスシグマとはあらゆるオペレーションの現場(工場、店舗、病院等)のクオリティ改善、効率改善の為のノウハウの集大成のようなもので、シックスシグマ・グリーンベルトとは、それらのノウハウに習熟し、シックスシグマを実践することができる、即ちクオリティ改善、効率改善のプロとして活躍できるということをアメリカ品質保証協会が認定した人に対して与えられる資格です。

ちなみにこの資格にはグリーンベルト→ブラックベルト→プラチナブラックベルトという風に3つのグレードがあり、グリーンベルトはブラックベルトの指揮下の元でシックスシグマを実践できる人、ブラックベルトはスタンドアローンでシックスシグマを実践できる人、プラチナブラックベルトは・・とにかくシックスシグマ的にすごい人(?)という序列を表しています。スターウォーズでいうパダワン、ジェダイナイト、ジェダイマスターみたいなものです。

この資格、アメリカでは就職活動時になかなかの威力を発揮するようで、去年バブコックでブラックベルトを取った人の一人はBank of America(アメリカで一番でかい銀行)のプロセス改善部門に年収9万ドル(日本円で約いっせんまんえん!!)でオファーをもらったそうです。もちろんブラックベルトを持ってるだけでそんな好条件が得られるわけではないのですが、MBA+αの差別化要素としてはけっこう強力な武器となりうるみたいです。

私は社費なので帰国後にこの資格で給料が上がるわけではないのですが、せっかくオペレーション専攻にしたのだし、帰国後の仕事で使えるような実践的なスキルを何か身につけることができれば、と思い、貴重な夏休みの時間を費やして資格試験勉強に挑戦していたわけなのです。

ちなみにこの資格試験、日本では実施していない為、シックスシグマ専門のコンサル会社等の主催する研修に一定期間通えば、コンサル会社が独自に認定するグリーンベルト等の資格を付与されるようです。

本試験の受験資格、試験内容についてですが、グリーンベルトの受験資格は就業経験三年以上、ブラックベルトについては、就業経験三年以上+シックスシグマのプロジェクトに従事した経験、が必要となっています。バブコックではシックスシグマのコンサルプロジェクトの授業を開講しているので、そちらを履修すれば前職でシックスシグマの実践経験がなくてもブラックベルトの資格要件を満たしうるわけです(資格要件については、詳しくはASQのWEBサイト等を参照してください)。

試験内容は、グリーンベルトの試験では選択問題100問を制限四時間で、ブラックベルトは選択問題150問を同じく四時間で解きます。問題の内容は半分以上が統計学の問題で、確率・分布の定義や解釈の仕方について答えさせられます。参考書等が持ち込み可なので暗記する内容はあまりないのですが、統計学に関しては相当みっちりと勉強しておかないと歯が立たない試験だとは思います。試験時間は4時間ありますが、同じ教室で受験していたアメリカ人ですら試験時間をフルに使って解答していたくらいなので、英語でハンデのある日本人にとっては時間的にかなり厳しいです。

私の場合、試験終了直後に不合格を確信し、受験料($170)+参考書代($65)+試験勉強で費やした貴重な夏休み2週間(Priceless)を無駄にしてしまったことを奥さんにどう申し開きしようかと途方に暮れていたのですが、なんとか奇跡的に合格していたようです。

本資格の場合、あくまで最終目標はブラックベルトの取得なので、グリーンベルトはその前哨戦に過ぎないのですが、初めて取得したアメリカの資格、合格証書はウォルマートで$3で買った額縁に入れて大切にしておきたいと思います!


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男は黙ってシックスシグマ [Six Sigma]

来年オペレーション専攻を考えている私が更にその専門領域として考えているのが、GEが全面的に企業戦略として取り入れていることで有名な6σ(シックスシグマ)です。

統計用語としてのシックスシグマは、3.4/1,000,000(100万分の3.4)の可能性で発生する事象のことを意味しています。工場で例えるなら、100万個製造した製品における不良品の可能性が3.4個ということになります。

で、この100万分の3.4という不良品率は、オペレーション的にはほぼパーフェクトに近い、理想的な操業を行っている状態に等しいと言われています。

そして、その理想的な不良品率である100万分の3.4、即ち統計的なシックスシグマを達成するための体系的なノウハウ自体を、シックスシグマと総称しています。

私も正直、まだ全体像がよく掴めていないのですが、大雑把なイメージでいうとそんな感じです。

で、我がバブコックにてシックスシグマを専門に教えているのが、「ポーカーフェイス・ガイ」ことスコット・シャファーです。

プロフィールに使われている上記写真は恐らく10年ほど前のものであり、現在はもう少し白髪も混じり、おやじっぽくなってしまっている部分が多少あるのですが、身長も180cmちょいあるし、アメリカ人らしからず、お腹も殆ど出ていないスリムな体型、かつ授業に緊張感のないポロシャツを着てくることも無く、常にパリッとしたスーツに渋いダークブルーのネクタイをカチッときめてきます。

恐らく外見的には、バブコックの中でもいわゆる一番「イケてる」教授なのではないかと思います(「イッちゃってる」教授はわんさかいますが・・)。

それほどのポテンシャルを持つ彼のことですから、バブコックの女学生からはさぞかし黄色い声が上がってるのかと思いきや、同じく同授業を履修しているチームメイトのおきゃんことキャンデス曰く、

「He is creepy」

注;creepy=「キモイ」

とのこと・・。

というのも、彼は授業中ずっと、ただでさえ大きな瞳を更に見開いて、生徒を一人一人凝視しているのです。いわゆる「眼力(めぢから)で押してくるタイプ」(自分で言ってて何のことかよく分からないけど)の人間です。

そしてさらに、彼は授業中クスリとも笑わないし、怒りもしません。常にポーカーフェイスです。(というか実際、かなりのポーカー好きらしい)

そしてその他、「インド人並みに喋るのが早い」「話しかけても反応が冷たい」等々のマイナス査定要素を兼ね備えている男です。

しかし、悪い人ではないようです。

お酒が入ると、ちょっと饒舌になって、半笑いくらいの微妙な笑顔を見せてくれるときもあります。

う~ん、確かにcreepyかも・・。

まあとにかく、来年は彼のクラスを3つほど取る予定になっています。「眼力には眼力を」で、私も凝視されたら凝視しかえすくらいのスタンスで授業に臨むのがよいのでしょうか?よく分かりません。


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