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日本発祥のオペレーション用語 [Six Sigma]

私が「Six Sigma Practicum」のプロジェクトの打ち合わせでプロジェクト提供元の会社の工場に行くときは、基本的には私のプロジェクトに関連する生産ラインの現場で打ち合わせや質問をするのですが、私の持参した資料等について話を聞く場合はウェインのオフィスに行って話をすることが多くなります。

ウェインのオフィスは工場内の一角にあり、ウェインともう一人の社員で一室を贅沢に占有している感じです。で、ウェインはプロセス改善担当でブラックベルトの保持者ということもあり、机の傍の本棚にもシックスシグマやその他オペレーション改善に関連する書籍が並べられているのですが、その中で面白かった一冊がこれ

Gemba Kaizen: Collaborating for Change (Collaborating for Change)

Gemba Kaizen: Collaborating for Change (Collaborating for Change)

  • 作者: Masaaki Imai, Brian Heymans
  • 出版社/メーカー: Berrett-Koehler (Short Disc)
  • 発売日: 2000/07/18
  • メディア: ペーパーバック

「GEMBA KAIZEN」(笑)

KAIZEN、KANBANといった日本発祥のオペレーション用語はアメリカでの授業や実際の製造現場でもかなり一般的に使用されており、いまさら違和感はないんですが、「現場=ゲンバ」が「GEMBA=ゲムバ?」になるのは何故なんでしょうかね?英語と日本語の発音の違いなのでしょうか?にしてもいちおう日本語がオリジナルなんだから、多少の発音の違いはあれど原語に忠実に訳してもらいたいものです・・(発音学的?にこれで正しい、ということならすいません・・)。青島刑事風に言うと、

「事件は会議室で起きてるんじゃない、GEMBA(ゲムバ)で起きてるんだ!」

になりますからね・・あれ、むしろちょっとかっこいい?

日本発祥のオペレーション用語では、他にもトヨタ発の「5S」、即ち「整理・整頓・清掃・清潔・躾」が有名ですが、これはMBA(というかアメリカ)では「Separating, Sorting, Shine, Standardizing, Sustaining」と訳されて教えられます。ちなみにスコットは去年、この5Sを教えている時に生徒の一人から

「これは日本から来た言葉だろ?日本語では正式にどういうの?」

と質問され、

「いや、知らん」

と身も蓋も無い回答をしていました・・・(そこは知っとけよ!)。

その他、「Poka-Yoke」、つまりポカ(=ヒューマンエラー)を避ける為の装置、という用語の説明のときにもスコットが

「ポォカァ~ヨォケェ~」

と大真面目な顔で発音してたのもややウケました(笑)

あとは、日本人である私がアメリカの工場のおばちゃんに「KANBAN」の意味を説明されたこともありました。

おばちゃん;「KANBANっていうのはね・・」

私の心の声;「いや、知ってるから・・」

まあ、南部の田舎に住んでるアメリカ人の日本に対する知識なんてそんなもんでしょうけどね・・。




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コメント 4

河野

たびたび顔を出して申し訳ありません。内容の濃いこのブログで勉強させていただいているのでそのお返しに。

英語のNは基本的に1種類(舌先が上あごに付く)であるのに対し、日本語の「ん」は何種類かあります。「ん」の次にBの音が来る場合、Bは唇を閉じ合わせてから破裂させて出す音であるため、「ん」はこの影響を受けます。結果として、舌先は上あごに付かず、唇を閉じ合わせてから鼻に抜く音になります。これはMの音の作り方であるわけで、音に忠実に綴ればGEMBAとなります。舌が上に付くNを基準に考えれば、日本語の「げんば」のほうが音に忠実でない綴りということになるかも知れません。
by 河野 (2007-12-17 13:07) 

ハイペリオン

おおおぉ~っ・・・大変貴重なプロのご意見、ありがとうございます!!

本当に無知というのは罪悪というか・・よく知りもせずに下手なこというと馬脚をあらわすというか、恥かくだけですね(笑)

破裂音の前にはM・・言われてみれば遥か昔(前世?)でそんなことを聞いたことがあるようなないような・・とにかく納得です。

だとすると「KANBAM」も「KAMBAN」のほうがより正しい標記になるんでしょうか・・。う~む、勉強になるな~。

本当に、ご教示ありがとうございます!
by ハイペリオン (2007-12-18 18:52) 

M

このブログを拝見させていただきながら思ったのですが、ブルックの授業では、清潔をSeiketsoと記述していました。私は「絶対Seiketsuだと思う」とショーも無いところで発言した記憶があります。真偽はいかに??
by M (2008-01-05 00:02) 

ハイペリオン

Mさん、あけましておめでとうございます。

それは言うまでも無くブルックの間違いじゃないでしょうか・・発音学見地からも疑いの余地なさそうですよね・・。あと個人的には、アメリカ人がトヨタのことを「トヨォ~ダ」と発音するのにも違和感を感じます・・。

でもよく考えれば我々日本人は多くの和製英語の中で彼らと全く同じことをやっていますね。「coffee」を「コーヒー」って発音したり・・。あ、それ以前に「L」と「R」の発音も未だにちゃんと区別できてないし・・これまた天に唾するような話になってきちゃいますね・・。
by ハイペリオン (2008-01-07 10:52) 

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