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ロンのテイルゲートパーティ [NC的生活]

昨年度、バブコックのチャリティーオークションにて落札したバブコックのIT担当の教授であるロン宅でのテイルゲートパーティ(アメリカ人がアメフトの試合の前に酒飲んでテンション上げる為のパーティ)がようやく先日、半年越しで開催されました。

ロンの家は、大学から車で10分くらいのところにある、ちょっと奥まった森の中にひっそりとたたずむように建っています。

いまでこそベンチつきのテラスやら屋外ジャグジーやらの様々なファシリティが完備された瀟洒な邸宅のように見えるロン宅ですが、7年前に引っ越してきた当時はほとんど廃墟に近いような、荒れた古い家だったとのことです。そこからコツコツと家や庭に手を入れていき、だんだんと自分たちにとって快適な家に仕立て上げてきたとのこと。

「あら、このデッキパラソルって素敵ですね~!どこで買ったんですか?」

「うん? Home Depot(アメリカのどこにでもあるホームセンター)だよ」

など、特に高級なインテリアに固執せず、あくまで肩の力を抜いてカジュアルに作り上げてきた家だけあって、我々訪問者にとってもなぜか心安らぎ、リラックスした気分にさせてくれる雰囲気を持っているような気がします。

教授のご夫人もトロント出身のカナダ人で、ここらの生粋の南部人とは違い、我々日本人に対しても非常にオープンな雰囲気で気さくに話しかけてくれるので、こちらとしてもとても話しやすい雰囲気になれます。

そして肝心の(?)料理の方も、カナダ人家庭だからきっとサーモンやメープルシロップが出てくるに違いない、という私のベタな予想は外れ、ロンの奥様曰く

「カナダは歴史が浅い国だから、これぞカナダ料理っていう感じの料理はそんなになくて、私のはどっちかっていうと色んな国のレシピなんかを色々試してみてる多国籍料理ね」

とのことで、ベタなアメリカンもあれば中東発という豆料理(個人的にはこれが一番美味しかった)、あるいはジャガイモの入ったラビオリのようなもの、等、中々珍しい料理を食することができました。



しかも、お世辞抜きでどれも全部本当に美味しい!中にはロンがBBQグリルで焼いてくれる海老なんてのもあったのですが、「とにかく火の上に乗せればいいんでしょ?」という感じのアメリカ人の焼くグリルと違い、ちゃんとあらかじめオリーブオイルや私が聞いたことのない調味料を使ってマリネしてある海老を使う等、芸の細かいところを見せてくれます。


※既に結構酔っ払って、テンション高くなってる状態で海老を焼いてるロン

周りの家とはけっこう距離が離れているロン宅では大きな犬を三匹も飼っており、彼ら(彼女ら)が存分に走り回ることのできるよう、けっこうな広さの敷地をフェンスで囲んであったりします(お客さんがいないときは家の中に住んでるらしい)


※徳川綱吉並みに愛犬達を溺愛するロン。丸々太った胴体の犬達から察するに、やや過保護気味か?

背の高い木々に囲まれたロンの家には常に柔らかい木漏れ日が降り注ぎ、我々の話し声以外には鳥のさえずりくらいしか聞こえず、空を見上げると木々の間からどこまでも広がるカロライナブルーの青空が広がっています。

ロンが空を見上げて

「今日も最高の天気だな~」

とつぶやくと、同じく本日参加していた我らがBrooke教授が

「そう、この天気、この気候こそがノースカロライナなんだよ」

と言っていたのですが、私も本当にその通りだと思いました。

ノースカロライナにはNYのような刺激に満ちた生活もないし、西海岸のような太陽が降り注ぐビーチもない。ヨーロッパのような歴史ある街並みや東京のような数限りない娯楽に満ちてもいない。

ノースカロライナにあるのは、どこまでも広がる青空。その他にあるのは、遥か彼方、バージニア州やテネシー州まで続く深い森と、生まれてからこのかた、アメリカ国外はおろかノースカロライナ州外へも出たことがないような田舎者のアメリカ人ばかり。

しかしそれこそが、他のどこの州や国にもない、このノースカロライナ州独自の魅力を醸し出しているものだと思います。

東京に住んでいる時には絶対得られない、かといって日本の田舎ともまた違う、ゆっくりとした時間の流れ、心の穏やかさ、自然の優しさ、そういったものがここにはあると思います。

学校で学ぶビジネスマインドやスキルとは別の次元で、人間として、あるいはこれから子を持つ親になろうかという世代として、東京に帰ってからも、このノースカロライナという生活環境を通じて感じたこと、思ったことを忘れてはいけないな~、みたいなことを思った、土曜の昼下がりでした。




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コメント 4

CYRIC

Wake forest大学へ留学しようと考えている者です。
ネットで色々と現地の情報を探していたところ、
このブログを発見しました。
私には家族があります。Winston-Salemの
治安や学校教育、生活の便・不便などを
教えていただくことはできませんでしょか?
直接お話をおうかがいしたい場合はどうすればよいでしょうか?
by CYRIC (2007-10-22 18:23) 

ハイペリオン

CYRICさん、どうもご訪問ありがとうございます!

我々日本人学生の中には夫婦で、あるいは小さなお子様と一緒に留学されている方も沢山おられますよ。

あと、治安に関しては抜群、学校教育に関してもある意味抜群です(笑)

ぜひぜひこちらとしても色々耳に入れておいていただきたい情報等ありますので、よろしければtexas@ga2.so-net.ne.jpまで直接メールいただければと思います!
by ハイペリオン (2007-10-22 21:46) 

パパにも。in 育児地獄

 お久しぶりです!・・・お久しぶりすぎて恐縮しています・・・
やっと、コメントを書く心の余裕ができまして~(鬼嫁の居ぬまの今だけとお思いください。)
以前、ハイペリオンさんがコメント上で『こんなところで油をうっててよいのか?』とおっしゃっていましたが、今思えばあのときは本当に余裕があったんだな~と感じる水曜の昼下がりです。
・・・おっと、愚痴ばかりで枠が埋まってしまいそう。
覚えていました!バブコックのオークション!やっと実現したんですね~
素敵ですね。こういう自然のなかでの生活の営みが夢のよう。特にいまのコンクリートに囲まれた劣悪な住環境にいると・・・
 これからもチェックはしてますからね~。体に気をつけて!
by パパにも。in 育児地獄 (2007-10-23 17:01) 

ハイペリオン

パパにもさん

せっかくコメントいただいたのに、ちょっとバタバタしていてご返事が遅れてすいません。

鬼嫁・・そんな恐ろしい単語をこんなパブリックスペースで使ってしまって大丈夫ですか???私にはママにもさんはマザー・テレサかナイチンゲールの生まれ変わりとしか思えないですけどね・・。

まあ育児の苦労のせいで思ってもなかった一言が出てしまった、ということにしておきましょう・・。

でも、今の時期の育児はとても大変なんだろうな~とはお察しします。仕事も大変でしょうしね。私にもベイベーがいれば一緒に愚痴でも言えるんですが(笑。そのときがきたら、先輩として私にもアドバイス&愚痴のつきあい共々よろしくおねがいします!

またI子ちゃんが落ち着いて機嫌の良い時&鬼嫁の居ぬ間?があればコメントくださいね~。応援しています!
by ハイペリオン (2007-10-29 02:05) 

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